SGT SUZUKA TEST REPORT

2007年3月2~3日 鈴鹿サーキット(三重県)

3月2日・3日の両日、今シーズン初となるSUPER GT合同テストが鈴鹿サーキットで行われた。 既にワークスチームはマレーシア・セパンサーキットなどでテストを行なっているが、ほぼ全車が顔を揃える合同テストは今年初めてとなる。 開幕戦を2週間後に控えているだけあって各チームとも精力的に周回をこなしたが、トラブルによる赤旗中断も決して少なくは無い2日間だった。

07仕様110号車初お目見え

今シーズンの110号車は06仕様を改良、モディファイ、外装ではフロントフェンダー端部の空力処理やリアハッチのエアダクト取付け位置が06仕様と異なっている。 サーキット搬入時は未だカラーリングが施されておらずベースカラーのMAZIORA・マッキンリーを纏ったのみだがカッティングシートとは異なり、塗装ならではの光沢と見る角度によって微妙に変化するMAZIORAならではの色合いがとても美しい。

テスト1日目開始

今回のテストは、現在製作中の新車投入に備え空力パーツや様々な改良パーツの実践テストも兼ねている。また、第一ドライバーの黒澤選手もこのマシンに乗るのは初めてとなり、クルマもまた昨年の最終戦以来の走行となる。


1回目の走行は予定どおり9時30分から開始されたが、わずか10分ほどで500クラスNo.18 TAKATA童夢NSXがオイルを吐きながらS字コーナーの先にストップ、赤旗中断となってしまう。


110号車・黒澤選手は3~4ラップ毎にピットイン・アウトを繰り返し、各部のチェックと主にサスペンションのセットアップを行ない、数種類用意されたコハマ・アドバンタイヤの感触とクルマの状態を確かめるように徐々にペースアップして行く。


300クラストップはNo.13 エンドレスアドバン洗剤革命Z、セッション開始から約1時間、2分4秒384をマーク。今年からカウルが500クラスZ同様のロングノーズとなり各部のパーツもより500仕様に近くなったと噂される300クラスのフェアレディZ。第一ドライバーの影山選手は昨年の鈴鹿GT300クラスレコードホルダーでもある。これにつづいたのがNo.46 富乃宝山DUNLOP Z、RE雨宮レーシングと続く。


セッション終了まで残り15分余りとなった頃、500クラスNo.23 XANAVI NISMO Zが最終コーナーでコースアウト。タイヤバリアに接触後宙を舞い横転、赤旗中断に。


110号車は今年から音量規制により装着が義務付けられたサインレサーを一部改修、他は大きなトラブルもなく、セッション1のベストタイム2分8秒230をマークし午前の走行を終了する。


2回目の走行は14時30分から。セッション1で試したエアロパーツを装着したままコースイン。午後もピットイン・アウトを繰り返し、黙々とセットアップを繰り返すが午前のタイムを上回ることはなかった。


そんな中セッション終了約20分前。昨年の鈴鹿1000kmレースで111号車の第三ドライバーを勤めた滑川選手がボクスターをテストドライブ。慎重すぎる程のドライビングで周回していく、エンジニアの望月による的確なアドバイスもあって、10ラップにも満たない走行にもかかわらずボクスターの素成を感じ取れた様子。


テスト1日目終了


セッション1でトップタイムをマークしたNo.13も午後のセッション2でこれを上回ることはなく、1日目総合でもクラストップとなった。
2番手はNo.46 富乃宝山DUNLOP Z。大方の予想通り空力面での改良を施してきたフェアレディZはその成果を示す結果となった。
そして3番手に入ったのは1年ぶりの参戦となるNo.43 ARTA Garaiya、2005年シーズンでチャンピオン争いをしたマシンだけにその潜在能力は衰えていない。
また、昨年の上位マシンRX-7や紫電も序盤から好調なタイムをマークしている。


今年開幕戦からリストリクター2ランクダウンの性能調整を受けることになった110号車に
策はあるのか?


テスト2日目開始


曇天で始まったテスト2日目、午前9時、気温10度、路面温度14度という穏やかなコンディションのもとセッション1がスタート。昨日からはギアレシオを変更。その他に大きなセットアップの違いは見られない。それだけ110号車の基本性能と完成度が高いという表れだろう。この日も黒澤選手がドライブしセットアップを続ける。午前の300クラストップはNo.31 apr MRSが2分04秒727、昨日クラストップだったNo.13 エンドレスアドバン洗剤革命Zが2番手、VEMAC勢が3・4番手につける。順調にセットアップが進み、メニューをこなしている110号車は昨日よりタイムを約1秒縮めるがクラス15番手止まりとなる。


午後のセッションは14時からスタート。ここまで目立ったタイムをマーク出来ていないものの、流石はベテランの黒澤選手と望月エンジニア、廻りから見ていて少しも焦りを感じさせない。このコンビにはJTCC時代で培った信頼関係があるのだ。最終セッション後半、セットアップも決まりつつアタックをかけるが途中でガス欠症状が出てしまう、ガス補給後そのままのタイヤで再度アタック。午前のタイムを上回る2分5秒911をマークし、このセッションでクラス7番手につけるが、 2日間の総合ではクラス12番手にとどまる結果となった。最終セッションNo.13 エンドレスアドバン洗剤革命Zが自己ベストを更新し前日につづきクラストップとなった。


開幕戦まであと2週間弱、アークテックでは残された時間の中で更なるモディファイを試みるつもりだ。なかでも空力は煮詰める余地がまだまだある、と望月エンジニアは言う。3月18日鈴鹿のグリッドに並ぶ110号車を是非とも楽しみにして欲しい。