SGT Rd.03 RACE REPORT

2007年5月2~4日 富士スピードウェイ(静岡県)

5月4日、富士スピードウェイ(静岡県)で2007 SUPER GT第3戦「FUJI GT 500km RACE」の決勝レースが行われた。


途中赤旗中断など荒れたレース展開となったがGT500クラスはトップ10圏外からスタートしたNo.23 XANAVI NISMO Z(本山哲/リチャード・ライアン組)が大逆転の優勝。
GT300クラスはNo.43 ARTA Garaiya(新田守男/高木真一組)が勝利した。

第3戦プロローグ

第2戦のレースレポートでもお伝えしたとおり、第3戦を迎えるにあたりチームは新車のボクスターを投入する。 しかし製作は遅れに遅れ、マシンのサーキット到着は2日フリー走行直前となった。


この第3戦からチームは2台のボクスターを走らせる。
ゼッケン110は新車(1号車)となり、もう1台のゼッケン111は今までの旧型(0号車)を使用する。
今回最大のニュースは新車投入とグリーンテック社&クムホタイヤ(韓国)のコラボレーションによって誕生した2台体制。110号車は従来どおり黒澤選手&光貞選手。富士からのデビューとなる111号車は菊池選手&滑川選手がドライブすることになった。
タイヤメーカーが新しくなり全くデータが無い状態のためレースウイークは、次のようなプランが立てられた。

公式練習(5月2日)


サーキットには到着したものの110号車は全くのシェイクダウンとなり調整に時間がかかるため、まず 111号車(旧110号車)で光貞選手がタイヤテストを行い、タイヤ特性や種類を選別しながら車のセットアップを行うとともに結果を110号車へフィードバックする。その間に新車の110号車を黒澤選手がドライブし調整する作戦だ。


ところが111号車が走り出してすぐ、ミッションオイルが漏れるトラブルが発生、修理に時間がかかり思うようにテストメニューを進めることが出来ない。タイムは1分47秒台に留まる。光貞選手は午後のセッションで必要最小限のメニューを消化し1分45秒台をマークしたところで菊池選手&滑川選手にバトンタッチ。


一方、黒澤選手の110号車、こちらは新車のシェイクダウン特有の初期トラブルが発生し、やはり思うようにテスト距離を伸ばせない。そして111号車は菊池選手から滑川選手にドライバー交代し順調に走り始めたもののネッツコーナーでスピン、そこへNo.47 宝山 DUNLOP Zが激突、両車大破してしまうという事態を招く。


結局、この日110号車は全く調整が進まずマイナートラブルの修理に終始し周回を重ねることが出来なかった。111号車は修理のためにファクトリーへ戻ることになった。


この日の総合結果はGT500クラスNo.18 TAKATA 童夢 NSXが1分34秒610でトップ。GT300クラスはNo.62 WILLCOM ADAVAN VEMAC408Rが1分42秒924でトップ。以下、No.88 アクティオムルシェRG-1、No.2 プリヴェKENZOアセット紫電、No.43 ARTA Garaiyaと続く。鈴鹿、岡山とトップグループの顔ぶれに大きな変化はなく、救済処置や性能調整など早期の改善が待たれるところだ。

公式予選1回目(5月3日)


10時20分、GT300クラスの占有から公式予選が始まる。
110号車は夜を徹しての調整にもかかわらずパワステトラブル(後日このトラブルは新品にもかかわらずporsche製ポンプの故障という原因が判明した)が直らず大苦戦となり不調、この午前のセッションでは黒澤選手だけが予選を通過、タイムは1分46秒026。


トップはNo.88 アクティオムルシェRG-1の1分42秒515、2位はNo.43 ARTA Garaiya で1分42秒597となる。昨日47号車により損害を受けた111号車は早朝に修復を完了するものの、GWの渋滞により到着が遅れたため午前中の予選に出走することが出来なかった。

公式予選2回目(5月3日)


15時10分、午後の予選がスタート。
111号車の滑川選手は大事をとって今回のレースはお休み。代わりに壷林選手がドライブすることになった。次回の菅生では滑川選手の活躍に期待したい。


午後の予選セッションは15分間しかなく、午前の予選を走っていない2人のドライバーはこの限られた時間で基準タイムをクリアしなくてはならない。コースインで1周、計測で1周、コースアウトで1周、更にドライバー交代に要する時間を入れると1人に許されるアタックはわずか1ラップのみ、しかしそこはGREEN-TEC号のドライバー、菊池選手、壷林選手ともに難なく基準タイムをクリア、タイムは1分46秒142。午前の予選に出走していないため明日は最後尾からのスタートとなる。


さて、相変わらずマイナートラブルが解消できない110号車だが、その素性の良さにはドライバー2人も驚嘆の声を上げている。完調であればトップを狙えるポテンシャルがあるだけにアタックできないのがとても残念だ。
午後の15分間のセッションを使って少しでも調整を進めるため光貞選手がコースイン、しかしここで新たなトラブルが発生してしまう。
ダウンフォースが効きすぎてフロントアンダーパネルが外れるという事態。ステアリングが効かないほど車体フロント部分が浮いてしまい非常に危険な状態。だからといって予選タイムだけはクリアしなければ予選落ちになってしまう光貞選手。危険を承知で1周に集中しマシンをコントロール。


なんとか無事ピットにたどり着くが予選結果は望むべくも無く1分45秒976。110号車は26番手、111号車とともに最後列からのスタートとなってしまった。

決勝日フリー走行(5月4日)


決勝日朝は前日に引き続き快晴。
ゴールデンウイークということもあり、駐車場は朝から満車、スタンドにも沢山のファンが詰め掛けている。
開始時点での気温は21度、路面温度は29度。

このセッションでは、通常決勝に向けてセッティングの最終確認を行うところだが、110号車は、このレースウイーク初めて周回を重ねることができた。驚くべきは100L満タン状態で殆ど車のセットアップはしていないにもかかわらず、1分44秒台というライバルに劣ることないラップタイムをマークしている。
111号車も順調にラップを重ね、両車ともこの30分のセッションを使って初めてレースのセットアップを開始。あわただしい作業が続く。


今回はレース距離が500kmと長いため、燃料の搭載量やタイヤの磨耗具合などが通常の300kmレースとは異なる。1ピット作戦なども考えられ、これによってレース中のラップタイムも左右される。
しかし新しいタイヤと新しいマシン。セットアップも十分ではない。
チームはどんな作戦を考えているのか?

決勝(5月4日)


決勝レーススタートは14時。
昨日同様快晴だが12時を過ぎたあたりからかなり風が強くなった。開始時点での気温は27度、路面温度は39度と夏日の陽気。


GT500クラスはフォーメーションラップ中に優勝候補の一角、No.1 宝山TOM'S SC430がストップしスタートすら切れずに消えてしまう。このためもう1周ローリングラップが行われた後レースがスタート。
GT300クラスは序盤、クラスポールのNo.88 アクティオムルシェRG-1を、No.33 HANKOOK NSC PORSCHE、No.26ユンケルパワータイサンポルシェの2台が追いかける展開となる。
110号車、111号車は最後列からのスタートではあったが2台ともに確実に順位を上げて行く。



スタートから約1時間が経過したところで110号車は10番手までポジションアップ、111号車も16番手までポジションを上げる。15時40分頃、ネッツコーナーで起きた接触事故により赤旗中断となる。その頃110号車はトラブルを抱えピットでストップ。レース再開後ドライバー交代を済ませピットアウトするものの熱対策が十分でなかったため大事をとって57周でレースを中止することになった。
また、111号車は無線トラブルによりタイヤ無交換作戦を誤り、タイヤを交換してしまい、さらには燃料を多く入れすぎたため大きくタイムロス、16位となったもののポルシェ勢では最上位でチェッカーを受けた。


赤旗中断と多くのペナルティが出され荒れた展開を制したのは、GT500クラスNo.22、No.23のZ勢がワンツー。
GT300クラスは、No.43 ARTA Garaiyaが優勝。以下No.88アクティオ ムルシェRG-1、No.101 TOY STORY Racing apr MR-Sと続く。NO.101は開幕戦から3戦連続の表彰台となる。

NEXT ROUND


次戦スーパーGT Round.4は6月22日~24日マレーシア・セパンサーキットで開催、次回も皆様の応援を心よりお待ちしております。